2016年 12月 27日
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似て非なり。インフルエンザと風邪の見分け方は?

風邪とインフルエンザの違いとは
毎年、冬の季節になると猛威をふるい始めるインフルエンザ。「インフルエンザって重い風邪?」と思っている人もいるようですが、風邪とインフルエンザは違います。
普通の風邪の症状は、微熱が出たり、鼻水やくしゃみが出たり、人によっては消化器系の調子が悪くなったりするのが特徴。その原因のほとんどがウィルス(コロナウイルス、アデノウイルス、ライノウイルスなど)による感染で、主に体温の低下、疲労、ストレス、栄養不足などでウィルスへの抵抗力が弱ったときに、「風邪をひいた」となります。鼻水、くしゃみ、咳が出るのは体がウイルスを排出しようとする一種の防御反応で、一般的にはそれほどひどい症状に陥るわけではありません。
一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症です。インフルエンザウイルスは高湿度に弱いため、流行する時期が比較的限られています。毎年空気が乾燥する11月下旬から翌年の2月頃にかけて流行する期間になっています。
インフルエンザの場合、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻水、咳などの症状も見られますが、38度以上の高熱、関節痛、倦怠感などの全身症状が強く現れます。普通の風邪よりはるかに重い症状となりがちなので、しっかり予防に努めたいものです。
風邪の症状が出始めたら早めに病院へ
インフルエンザウイルスに感染すると、通常1~3日の潜伏期間を経て発症します。急に悪寒がしたり、関節が痛んだりし始めます。インフルエンザの初期症状はのどの痛みや鼻水といった風邪とよく似ており、引きはじめの処置が肝心なので、少しでも体調が悪いな…と感じたら、早めに医療機関で受診することをおすすめします。
インフルエンザと診断されたら、医療機関では抗ウイルス薬を処方してくれます。感染初期(発症後2日以内程度)に処置すれば、その後の症状が軽減されて治りも早くなります。
人にうつさない配慮も必要
インフルエンザに罹患してしまうと、発熱後5日間くらいはくしゃみや咳でインフルエンザウイルスを排出します。すると、ほかの人にもうつしてしまうことになるので、外出を控え、できるだけ早く回復を図ることが大切です。感染し、症状が進行している間は次のことに注意しましょう。
①医師の指示に従う
②安静にしてしっかり休養を取る(睡眠が重要)
③外出をしない(感染の拡大を防ぐため)
④マスクを着用する(飛沫感染を防ぐため)
⑤十分に水分を摂取する(スープ、ジュースなども可)
⑥部屋の温度と湿度を適切に保つ(18~20℃/50~60%程度)
インフルエンザに対する防御法
人混みではマスクを着用しましょう
インフルエンザは、何といっても予防することが大事です。インフルエンザウイルスは、感染している人のくしゃみや咳によって飛散します。それを吸い込まないよう、人混みではマスクを着用して防御に努めましょう。
手洗いや消毒を入念に
そうした飛沫に加え、手指の接触によってもウイルスは感染するので、外出先から帰宅したら、手指の消毒は欠かせません。薬用石けんなどでしっかり手洗いし、また殺菌のための手指消毒スプレーなども用いたいものです。
睡眠と栄養摂取はたっぷりと
そして最も大切なのは、身体の抵抗力を保つために十分な休養と睡眠、栄養摂取を心掛けること。睡眠が不足すると細胞の活性化が難しくなり、疲れた身体の回復が遅くなりますし、栄養不足では病気と闘うことができません。さらにインフルエンザウイルスは高湿度に弱いため、室内を加湿しておくことも効果的といえます。
インフルエンザの予防にヨーグルトが効く?
そして、近年注目されている対インフルエンザ情報をひとつ。ヨーグルトがインフルエンザ予防に有効だというのです。これは、ある学校が給食でヨーグルトを出していたところ、ほかの学校よりもインフルエンザの罹患率が少なかったということで話題になりました。ヨーグルトは1073R-1乳酸菌が配合されたものだといいます。
腸には免疫細胞の6割が集中しているため、ヨーグルトの乳酸菌によって腸内環境が整えば、確かに免疫力アップは考えられないことではありません。インフルエンザ対策はいろいろありますが、毎日おいしくヨーグルト(ただし腸にまでとどく乳酸菌を含んだもの)を食べ続けるのもいいかも知れませんネ。