2016年 11月 11日
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日照時間が健康に比例?!生活改善で冬季うつを防ごう 冬季うつ改善に役立つ対処法

「やる気が出ない」「気分がスッキリしない」「いくら寝ても寝足りない」など……。秋や冬にそんな症状に悩まされる人はいませんか?それはもしかしたら、冬季うつかもしれません。
冬季うつの原因になるのは、「日照時間」。日照時間は、秋から冬にかけて減っていきます。日照時間が最も長い8月に比べて、冬の日照時間は月間40~50時間も少ないのです。
日照時間が減ると生じる「冬季うつ」の実態を紹介します。
冬季うつの原因は「セロトニン」不足?
日照時間が減ると、「疲れやすい」「イライラしやすい」「朝起きられなくなる」「食欲をコントロールできない」など、さまざまな不調が生じます。これらを総称して、SAD(季節性感情障害)と呼びます。SADは、うつの一種。主に秋や冬に流行するので、「冬季うつ」とも呼ばれています。SADには、抑うつ感、倦怠感、気力の低下、過眠、過食といった症状があります。
過眠や過食などの症状に深い関わりがあるのが、脳内にある神経伝達物質「セロトニン」。セロトニンは、消化や体温調節のほか、感情や気分のコントロールにも関わっています。このセロトニン、実は、太陽光を浴びるほど分泌が盛んになります。だから、日照時間が短い秋と冬は、セロトニンが不足しがちになってしまうのです。
冬季うつを乗り切る対策・予防法
秋や冬に起こるうつ症状を克服するための方法をご紹介します。
(1)日に当たる時間を増やそう!
早起きをして朝日を浴びたり、屋内にいる時は照明を明るくしたり。自ら日に当たる機会をつくって、セロトニンの分泌を促しましょう。
(2)運動をしよう!
適度な運動は、神経伝達物質のドーパミン分泌を助長して、爽快感を得ることにつながります。また、屋外で運動すれば、日に当たる時間を増やすことにもつながるでしょう。
(3)生活リズムを正そう!
早寝早起きを心がけましょう。体内時計をリセットすれば、朝から活動ができますよ。
(4)食生活を整えよう!
日照時間が減るとセロトニンの分泌が減ってしまうことは前述の通り。しかし、実は、セロトニンは食事でも摂取できるのです。セロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンから合成されます。トリプトファンは、肉、魚、豆などに含まれるたんぱく質に多く含まれるので、それらの食材を積極的に摂るようにしましょう。なお、米やいもなどの炭水化物はトリプトファンの吸収を助け、バナナや青魚に多く含まれるビタミンB6は、トリプトファンの合成を助ける働きがあります。一緒に食べるように心がけましょう。
あまり知られていない「冬季うつ」の症状や予防方法を紹介しました。「疲れやすい」「イライラしやすい」「朝起きられなくなる」「食欲をコントロールできない」といった症状の原因は、冬季うつかもしれません。日照時間が少なくなる秋と冬は、意識して日光を浴びたり、生活リズムや食生活を整えたりすることが大切です。セロトニンの減少を防ぎ、冬季うつを乗り切りましょう。