ボランティアの声

榎田紀子さん(46歳)

榎田紀子さん 義姉がアレルギー性結膜炎の治験に参加していて、詳しく検査をしてくれるから自分の体質がよくわかると聞いて興味をもちました。鼻炎は子どものときからですが、花粉症と診断されたわりには年じゅう症状が続くので、一度きちんと検査を受けたかったんです。

検査の結果、アレルギー反応を示した項目が7つもあって、びっくり。
当時、仕事で工場や倉庫に行くことがあったのですが、そのたびに鼻炎の症状がひどくなり、ティッシュでは追いつかなくて首からトイレットペーパーをぶら下げて鼻をかんでいたんです。原因がハウスダストだったことがわかり、その後はマスクで予防。家でもカーペットをやめるなど、生活環境に注意するうえで大きく役立ちました。

鼻炎の影響で、思いがけないほかの不調が起こっていたこともわかりました。
以前から歯科でドライマウスを指摘されていたのですが、原因不明だったのです。治験の担当医に「これだけアレルゲンをもっていたら、鼻の穴がいつも半分以上ふさがっている状態だから、口呼吸しているよ」といわれました。鼻炎のせいで口呼吸をしてドライマウスになっていたのですね。
原因がわかると対処の仕様も考えられるので、体質を知ることは大事だと思います。

母は治験について、「大丈夫なの?」と最初は少し心配していたんですが、私が検査データを見ていると「長い間健康診断も受けていないし、やってみようかしら」と言いだして。「じゃあ説明会に行ってみる?」と勧めたら、すぐに登録してきて、宿泊も含めて2回ほど参加したんですよ。治験で知り合った人とすっかり仲良くなって、プライベートで遊びに行ったりもしているようです。

社会貢献なんて大きな気構えはなく始めたのですが、治験に参加してからは新しい薬を見るたびに、その陰にボランティアの存在を感じるようになり、私も微力ながら役に立っているのかなとうれしくなります。 堅苦しく考える必要はないのかも。特にアレルギー性鼻炎などは命にかかわる病気ではない分、最新の薬を試して日常のわずらわしさを解消できるならラッキーくらいの気持ちで、まずは自分の体の状態を知るために参加してもいいんじゃないでしょうか。