2010年 03月 29日
糖尿病
治験について
治験ボランティアさんの声
よりよいクスリが生まれるために必要なプロセスが治験です。
新しいクスリの候補が、いくつもの厳しい試験を経て、世に出ていく、その一歩手前の最終テスト。
安全性に十分に配慮したうえで、この新しいクスリの候補はほんとうに効き目があるのか、
間違いなく安全に使うことができるのか、ボランティア参加する人たちの協力でそれが確かめられます。
中谷静江さん(40歳・会社員/大阪府)
医療機関で仕事をしています。治験はその関係で参加したんですね。こういうのがあるから行ってみない?と上司に言われて。6年くらい前のことですけど、実は治験という言葉はその時にはじめて聞いたんです。
今でこそ、治験に対して理解度が深まったので、これは大切なことだって人にも伝えられるんですが、最初の時は、なにも考えないまま参加して、あれ、はじまったのかなと思って、気がついたら終わってたという感じです。
女性の場合、入院して参加する治験はほとんどないんですよ。私はアレルギーのクスリ、知覚過敏のクスリ、目薬、コンタクトレンズ、そんなところで4、5回参加しましたが、どれも通院なんです。
たとえば知覚過敏の場合だと、歯磨きペーストが治験薬だったんですが、毎日2回、そのペーストで歯磨きをする。それで2週間に1度、医師が診察する。もちろん歯磨き指導を受けて、このやり方で何分磨くようにという指示もありましたし、日記も毎日つけなくちゃいけない。それはアンケートみたいなものですが、ちゃんと歯磨きしたかどうかとか。あの、フェーズ2という、疾患を持った方が参加する治験の場合、日記は必ずあるんですよ。治験によって内容は異なりますけど、体調の変化はなかったか、他のクスリを併用しなかったか、そういうチェック項目が並んだものが渡されます。
大変と思ったことはないです。入院する治験と違って、日常生活のなかでルールを守るのは、厳しいところもありますけど。たとえば酒、タバコは駄目っていう治験もあるし、食品の制限があるもの、蓄尿してくださいというのもあれば、サプリメントや特保食品は駄目っていうのもあります。治験の条件はさまざまなんですよ。だけどその分、治験中は規則正しい生活がおくれるというメリットもあります。オマケとしてカラダの状態もきっちりわかりますし、おかげで以前より健康になりました。
次はドライアイの治験に参加するつもりです。ほんとうはもっといろいろな治験に参加したいんですね、飲み薬の治験なんかにも積極的に。でも、私は貧血気味なので、たいてい血液検査で落ちてしまうんですよ。やる気まんまんなんですけど、こればかりは仕方ないですね。
もし、こういう医療関係の仕事をしていなくても、治験のことを知っていたら間違いなく参加したと思います。新しい、良いクスリができるんやったらええんちゃうの、みたいな感じで。好奇心が強いんです。