ボランティアの声

村上真季さん(42歳)

村上真季さん 「血液検査を受ける機会なんてなかなかないし、いつでもやめられるから行っておいで」。若いころから治験に参加していた主人にそうすすめられたのが、ボランティアに登録するきっかけでした。
「説明会で聞いたほうがよくわかるから」と主人からも事前に詳しい話は聞かないまま説明会に臨んだのですが、ほかにも身近に経験者がいたため、とくに不安はありませんでした。

登録後1年くらいして、インフルエンザワクチンの治験に参加しました。初回の注射のあと微熱と吐き気の症状があり、少し心配になって電話したところ、スタッフの方が親身になって対応くださって……。1日ほどで症状はおさまったので、通常の副反応の範囲だったのかもしれませんが、この1件でスタッフの方々への信頼は深まりました。

前回の花粉症の治験のときには、職場で話すと「私にもできるかしら」とみんな興味津々で、結局、何人かで参加させていただいたんですよ。私は症状がひどいときだけ市販薬を使う程度で、花粉の飛び具合は毎年ちがうので、治験薬の効力については、正直なところよくわかりませんでしたが、毎年季節になると通院が欠かせない友人などは「診察料や薬代が助かる」って喜んでいました。

今度は通年性アレルギー性鼻炎の治験に参加したいと思っています。娘も希望していたのですが、ぎりぎり未成年で条件に合わず残念がっていました。疾患があるのはわかっていても、学校やアルバイトで忙しく通院がままならないので、逆に日時を指定される治験のほうが責任感もわいてきちんと治療できると思ったようです。

新薬開発のお手伝いになる、血液検査も毎回してもらえるなど、ボランティアを続けている理由はいろいろありますが、「説明会のときでも、治験が始まってからでも、気になることがあればいつでもやめられる」という気軽さも大きいですね。だからこそ友人や子どもにも安心してすすめられますし。実際に途中でやめたことはありませんけれど(笑)。