ボランティアの声

森谷靖行さん(52歳)

森谷靖行さん 花粉症の人を対象にした治験に、2回参加しました。このほか、脂質異常症の人を対象にした治験に参加したこともあります。

初めて治験に参加したときは、妻に反対されました。「死んだらどうするの!」と猛抗議されましたが、治験の資料を見せて、安全性や万一の補償について説明すると、しぶしぶ理解してくれました。数ヵ月後、治験に参加した私がケロッとしているのを見ると、むしろ関心が出てきたようでしたね。

ちょうどその頃、テレビで、花粉症の新薬が開発されているというニュースが放送されました。妻は「新しい薬をぜひ試してみたい」と、息子や娘を誘って、その薬を試験する治験に参加しました。あんなに反対していたのが、嘘のようです(笑)。この治験薬を服用することで、息子の花粉症がかなり良くなりました。残念ながら治験の後は元に戻ってしまいましたが、あの治験薬が早く製品化されることを、家族みんなで期待しています。

治験に参加すると、自分の体を細かく検査してもらう機会があります。花粉症の治療薬の治験に参加したとき、私は検査で「コレステロール値が高い」と言われました。それ以来、私は食生活と運動に気を配るようになり、脂質異常症の人を対象にした治験があると知ったときは、それにも参加しました。
いろいろと努力を重ねたおかげで、今では、昔と比べてコレステロール値がずいぶん下がりました。

治験に不安を抱く気持ちは、かつての自分もそうだったので、よく分かります。でも、今の私は、治験が特別危険なものだとは思っていません。ドクターやスタッフの方がしっかりサポートしてくださるので、安心して参加させていただいています。生活習慣を見直すきっかけにもなったので、私は治験に参加して良かったと思います。