2017年 01月 23日
目のトラブル
目のトラブル健康コラム
眼球破裂の原因や症状、治療法と後遺症まとめ

あるアーチストのコンサート中、投げられたコンサートグッズがスタッフの目に当たり、「眼球破裂」という大けがをしてしまった。――というニュースが話題になりました。
「眼球破裂」という言葉だけでも「痛い」、「怖い」というイメージがわきますが、どんな症状なのでしょうか。眼球破裂の治療法や後遺症についてもお話しします。
眼球破裂とは
眼球に外部から強い力や衝撃が加わったため、角膜(かくまく)や強膜(きょうまく)が破け、眼球内部の器官が露出した状態を言います。眼球破裂は非常に危険な状態ですし、緊急の対応が必要な状態です。すばやい対応が、その後の視力回復と後遺症の予防に大きく影響します。
眼球破裂の症状
眼球破裂を起こすと次のような症状が起こります。
・眼の充血
・眼の痛み
・眼の腫れ
・視力の低下
・光や風やホコリへの敏感な反応
・眼の中に異物感を感じる
このように普段は感じないような明らかな症状が引き起こされます。
違和感を持ったまま「大丈夫」と考えず、緊急の治療を行ってください。
痛みがなくても、見えにくかったり異物感を感じたりする場合、それは眼球破裂の軽度な症状かもしれません。
放って置くと感染症を引き起こすこともあります。また眼球に付いた異物を早急に取り除かないと、失明する危険性が高まります。「すぐに治療を受けていれば失明しなくて済んだ」ということもあるので、すぐに病院へ向かいましょう。
眼球破裂で最も怖いのは「放置」したまま病院へ行かず、治療が遅れ失明することです。
眼球破裂が起こるきっかけ
眼球破裂が起こる主な原因は「外傷」です。
・スポーツでボールが当たった
・スポーツで人とぶつかった
・レジャーで交通事故にあった
・仕事中に事故にあった
・ケンカに巻き込まれた
など、外部からの強い力や衝撃を受けることで、眼球破裂が起こります。
眼球破裂の予防は、スポーツなら防護用のアイテムを使うことである程度は可能ですが、普段の生活の中で起こる突発的なことを全て防ぐことはできません。特にお年寄りや小さなお子さんの場合には、転倒したことで眼球破裂となることもあるので、予防することが大変難しいと言えます。
眼球破裂の治療法
傷が小さい場合には、治療用のコンタクトレンズを使用し傷口が自然治癒を促す方法を取ります。傷が大きい場合には、角膜や強膜を縫い合わせるといった手術を行います。手術のときは、外傷の程度によって局部麻酔や全身麻酔を行います。
眼球破裂の後遺症
眼球破裂時の早急な対応により、眼球破裂の手術で失明することはほとんどありませんが、視力の低下は多少起こります。視力の低下以外にも、太陽の光が以前よりも眩しく感じるとか、照明の光が見づらくなったというように、少しの違和感が残るケースもあります。
人によりますが後遺症として、
・眼の中がゴロゴロする
・眼をグルッと回すと異物感がある
・眼に鈍い痛みがある
といった症状が起こることも。しかし失明という最悪のケースを考えれば、早期の治療によりほとんどの症状は、日常生活への支障は最小限に抑えることが可能です。
後遺症を残さないためにも、目に強い力を受けたときには素人判断せず、すぐに病院で検査してもらってください。
眼球破裂の場合、時間が経過するほどに治療が難しくなりますし、後遺症も残ってきます。すみやかに病院へ行って症状を確認してもらってください。
眼球破裂している本人は、パニック状態になっていることがほとんどでしょう。しかし眼球破裂といっても、然るべき処置をすれば、失明は避けられるもの。もしこうした事故が起きたときには、落ち着いて速やかな対処を行うことが肝要です。