倍量のおかずを食べるのが難しくカロリー不足に陥りやすい人がいるのとは逆に、「糖質以外であれば好きなだけ食べて良い」と誤解して必要以上にカロリーを摂取すると、いくら糖質を制限していても痩せることは難しいでしょう。

もし、皆さんが糖質制限食を「糖質以外であれば好きなだけ食べて良い」ものというイメージで当コラムを読み始めたとしたら、「カロリーに、さらに各栄養素もって、計算するものが増えている」「案外細かい、慣れるまでは大変そう」「専門家の指導って、大事なのはわかるけど時間が……」など、いろいろと思う所があったのではないでしょうか。

しかし、糖質制限食の本来の目的は、血糖値の急激な上昇を減らし、糖化による血管などへのダメージを減らすことにあります。自分が何を目的として糖質制限食を実施しているかを明確にすることで、制限の仕方や取り入れ方が決まってくるのではないでしょうか。

食事は毎日のことです。無理なく楽しく続けることができなければ、本当の意味での健康には繋がりにくいでしょう。ご自身で、自分に合った食事方法を見つけて健康な毎日を過ごしましょう！

著者プロフィール：大西真由美（管理栄養士）
1999年 栄養専門学校卒業後、管理栄養士資格を取得。病院や老人施設に勤務。食や料理の知識を深めるため飲食業界へ転職。そこで糖質制限食と出会う。現在は子育てをしながらフリーの管理栄養士として活動中。一般社団法人健康栄養支援センター臨床栄養部に所属。