ボランティアの声

安田佐恵子さん(66歳)

安田佐恵子さん 主人の知りあいに薬品会社にお勤めの方がいらっしゃって、治験に参加してみませんかと声をかけられたんです。もう10年くらい前の話ですけど。
新しいクスリを作るためって聞いて、それならという気持ちはありました。でも、実は、健康診断くらいの軽い気持だったんですよ。ずっと医者いらず、病気らしい病気はしたことがなかったんですが、最近は血圧がほんの少し高目かなという感じで、高血圧症の治験に参加しています。

たぶん10回くらいは治験に参加しているはずですよ。面倒なこととか、なにもないです。治験中、暴飲暴食やあまりにも激しい運動は駄目なんですが、基本的には、普段通りの生活をしていればいいので。この10年で変わったことといえば体重くらいですね。この血圧だったら減量するだけで下げられますよと先生はおっしゃってくれるんですが……。

自分にとって、すごく勉強になってる、それが良かったと思います。クスリの知識が得られたという部分はもちろんですけど、それ以上に、健康ということについてしっかり考えられるようになった。治験に参加することで、病気を治すのは自分自身、クスリはあくまでその手助けをしてくれるものだとわかったんです。

もうひとつ、いちばん良かったことは、前向きになれたということです。社会貢献という気持ちもありますが、それ以上に、治験が自分自身を見つめ直すきっかけを与えてくれたように思います。だから、治験参加はすごくいい経験、絶対にマイナスになるようなものじゃないからって、友だちにも声をかけたんです。何人かは参加してますよ。娘も時間さえ合えば参加したいって言ってます。